2013年9月27日金曜日

中国製ミサイルが米国、ロシアなど“撃破”…トルコに売却決定

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最も前衛な長距離地対空ミサイル・システム「紅旗9/FT-2000」


サーチナニュース 2013/09/27(金) 11:58
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0927&f=politics_0927_004.shtml

中国製ミサイルが米国、ロシアなど“撃破”…トルコに売却決定

  環球網、中国新聞社など中国メディアは27日付で、中国製防空ミサイルの紅旗9が「米国とソ連を撃破して勝利、トルコに40億ドルの大商売」と報じた。
 トルコが防空ミサイルとして米国製でもロシア製でもなく、中国製を選んだと強調した。

  外電を引用して報じた。
 トルコ政府は中国精密機械進出総公司(中国精密機械輸出入総社)を通じて、防空ミサイルの紅旗9の輸出仕様、FD-2000を計40億ドル(約3949億円)で輸入することを決めたという。

  米国のパトリオット、欧州のアスター、ロシアのS-400が競争入札に参画していたが、紅旗9が選ばれたという。

  中国メディアは
●.「21世紀になって、兵器市場でまれに見る遠距離防空装備の大商売」、
●.「中国の防空武器装備がはじめて北大西洋条約機構(NATO)に売却された。歴史的な突破だ」
などと、高潮した調子で紹介した。

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◆解説◆

  トルコ共和国は国民の99%だが、憲法で「世俗主義」を謳(うた)うなどで、自らを西側諸国の一員と認識しており、基本的には親米路線を貫いている。
 キプロス問題などでギリシャ、歴史的な民族問題、宗教問題、領土問題でアルメニアとは対立している。

  1949年に発足したNATOには、ギリシャともに52年に加盟した。
 欧州連合(EU)への加盟も目指しているが、進展は滞っている。
 国内ではクルド人問題があり、国内南西部ではクルディスタン労働者党との戦闘が続いている。
 イラク北部の同党拠点に対する越境攻撃を行っており、国際的に非難が高まることがある。

  トルコ系民族は中央アジアに広く居住している。
 中国国内のウイグル族もトルコ系だが、トルコ国外の民族の場合、日本語では「チュルク系」と呼ばれる場合もある。
 歴史上、中央アジアに大帝国を築いた突厥も「チュルク」に複数形の「d」をつけた「チュルクド」とされている。
 トルコ語はモンゴル語とも近い関係にあり、日本語や韓国/朝鮮語とも文法が似ている。

  ただし、トルコ人は「トルコ系民族の本家」といった意識を示すことがあり、他のトルコ系民族の人々が反感を持つ場合もある。

  対日感情は良好。
 1890年に和歌山県沖で遭難したトルコ軍艦のエルトゥールル号の乗員に対して地元住民が献身的に救助・救援を行ったことや、トルコの“仇敵”だったロシアに、日本が日露戦争の多くの戦闘で勝利したことがきっかけとされる。

  現在でも多くのトルコ人は日本に対して「勤勉であり、アジアの国として真っ先に近代化に成功した」との気持ちを持っている。
 イラン・イラク戦争時の1985年には、テヘランに取り残された日本人の国外脱出にトルコ政府が協力し、撃墜の危険があるにも関わらずトルコ航空機を派遣した。





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